人生やり直し記

シンガーソングライターHalleyのblog

【歌詞解説】絶望の淵に立った小学生が、死なないために作った曲『今を好きになれなくて』

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こんにちは。「絶望の中の希望」をテーマに楽曲制作をしている、シンガーソングライターのHalleyです。

もともと作詞がしたくて音楽を始めたこともあり、私の作る曲には意味深な歌詞が多いです。笑


よく色々なアーティストさんの歌詞を「どういう意味なんだろう・・・?」とファンの方々で解釈して楽しんでるシーンをWeb上などで見かけますが、アーティスト本人が解説してるものというのはあまりないと思います。

「曲を作るときって一体どんなこと考えてるの?」

「どういうときにインスピレーションが湧くの?」

そんなことを聞かれることも多いです。


私はせっかくこうしてブログなど文章で発信する活動をしているので、定期的に「歌詞解説ブログ」なるものを書いてみることにしました。

創る人の頭の中がどうなっているのかというご参考までに見ていただければと思います。


音源化してる曲の中で、幼少期に作ったからものから順番に紹介していきます。

今回ピックアップする曲は小学校6年生のときに作った曲『今を好きになれなくて』

まずは歌詞をご覧ください。


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『今を好きになれなくて』

作詞・作曲 Halley


ふいに最近 ときが経つのが
速くなってるような気がした
生きていること やっていること
すべてに意味を 感じはしない

もう何も望まない
誰かと心通じたなら
ここにいる証が欲しかった
幻とともに消えてゆくように
今を好きになれなくて 逃げ出した夜に

ふいに最近 人と接することが
苦手になった気がした
気まずくなって 話題とぎれて
無口になって 離れ去ってく

私たちが出逢ったとき
はじめて話したときのこと
思い出したら優しくなれた
幻とともに消えてゆかずに
今を好きになるために 何をすればいい?

決してもどることはない
一瞬(いっとき)の宝物
ここから何を選んでいこう

もう何も望まない
誰かと心通じたなら
ここにいる証が欲しかった
幻とともに消えてはゆかず
今を好きになるために 何ができるだろう?

今を好きになれなくて 逃げ出した夜に

_________________


小学生の頃、親の仕事の都合で岩手に転校したのだけれど、転校先の人間関係や田舎暮らしにうまく順応できず、毎日「地元に帰りたい」と思いながら過ごしていた。


4年間泣きながら過ごして、やっと待ちに待った帰郷。

元々住んでた場所で知り合いも多くて、楽しみしかなかったのだけれど、実際戻ったらタイムラグを感じてしまい、友人達とぎくしゃくしてしまうことも多かった。


自分のホームは神奈川で、3歳くらいから一緒に過ごした友人達こそが「幼なじみ」だと思っていたのだけれど、ある日古くからの友人に「幼なじみっていうのは、ずーっと一緒に過ごしてきた人のことを言うんだよ」と言われた。


途中中抜けしていて4年間を別の場所で過ごした私は「幼なじみ」の定義には当てはまらないということだった。

その言葉にショックを受け、空白の4年間を呪った。


実際、ずっと帰りたかった地元に帰ってみたものの、自分の参加していない林間学校の話や様々な想い出話などが話題に上る度、皆と共通の体験がないことへの孤独感を感じていた。


また、とある友人と揉め事があった際、学校の先生から一方的に悪者にされクラスのホームルームなどで吊るし上げられたことがあった。


実際は親同士のトラブルなども絡んでいて事情は複雑だったのだけど、そのようなことは一切考慮されず、先生が私の言い分を聞いてくれることはなかった。


ずっと、地元に戻ることだけを心の拠り所に、慣れない環境で辛いことがあっても我慢して乗り越えてきたのに、自分は何のために頑張ってきたのか。

これまで心を支えていた唯一の希望が絶たれ、生きてる意味すら分からなくなることが多かった。


2回の転校を経験してからというものの、人と接することへの苦手意識が増え、誰かと心が通じ合ってる感覚を持つことはなくなっていった。

むしろ、以前は心が繋がってると思った人とさえ、気まずくなってどんとん疎遠になっていく…自分のまわりからどんどん人が去っていく感覚が強かった。


その頃から、自分には居場所がない、ここにいていいのだろうか、仲間の一員でいる感覚がない、存在意義がない...等々の感覚が抜けなくなり、生きてる意味がわからなくなっていった。


そして、辛さから逃避するために創作の世界に篭って、ギリギリのところで自分を守るようになった。


いつかこの曲を色んな人の前で歌って、気持ちに共感してくれる人が1人でもいたら今の自分が報われるだろう。

そんな気持ちを込めて、この曲を作った。


Halley / 今を好きになれなくて


過去を振り返ると、子どもというのは無力な存在だとつくづく思う。

大人になればできることが増えていって、自分の行動次第で今を変えることができる。

けど、子どもはそのときいる環境に適応できなければ、その影響をもろに受け、原液の毒に溺れて泣き叫んだり、逃避できる秘密の小部屋を作ってその世界に引きこもるしかない。

成長とは、選択肢が増える幸せなことなのだ。


というわけで、自己裁量が少ない高校生くらいまでは結構暗い世界観が続きますが、ご容赦くださいませ!笑

大人になって自由度が上がるほどに、皆に元気を与える余裕が出てきます♪


次の記事では、中学生の視点から書いた歌詞の解説ブログをUPしていきたいと思います。
ではでは☆