①アイデンティティが崩壊したので、ひとりで海外に逃亡します！
②9年前のパスポート写真がケバすぎて、台湾で入国審査に引っかかった
④台湾「十份」の線路の上で、体を張ってランタン芸を披露してきた←今ここ
⑤十份→九份のはしごに失敗したので、通りすがりの台湾人と友達になってきた
どうも、「自称・観光大使」広報担当のはるにゃんです。
前回は、「剥皮寮」という卑猥な名前の街を訪問したら、変な仙人がいたことや、高層ビルの高級料理店に行こうとしたら、警備員に止められたことなどについてお話ししました。
晴れてるうちに台北市内の主要観光スポット（の中でわたしが外せなかったところ）も制覇したので、ここからは独自のマニアックな世界へ♪
2日目の夕方はランタンを飛ばせる「十份」という場所と、千と千尋の神隠しの舞台となった「九份」のはしごにチャレンジ！
今回の記事は、十份編です。
まずは、旅のルールのおさらいから。
今回の旅のミッション
①なるべく日本人とかかわらない
②なるべく日本語を発しない
③なるべく単独行動する
④旅と音楽を融合させた動画をつくりたいので、素材となるような風景写真をたくさん撮ってくる
⑤日本っぽい場所、都会的でキレイな場所にはなるべく行かず、アジアの活気や古い街並みを肌で感じてくる
⑥食べたいものを思う存分食べる
⑦ブロガーとして、体を張って何かしら笑いのネタをつくってくる
⑧千と千尋のごとく神隠しに遭わないようにする
⑨2年前のバンコク一人旅のように詐欺にあったりせず、今度こそは旅をSuccessさせ、思う存分満喫してくる
ランタン上げを楽しめる十份へGO！
台北駅周辺の観光スポットを一通り回ったので、ここからはちょっと遠出。
台北市から一時間半ほどの場所に位置する十份・九份エリアに行くことに。
十份は、街の真ん中に電車が通っていて、そのすぐ両側にお土産やさんや食べ物屋さんなどのお店が並んでいる、ノスタルジックで台湾らしさを感じさせる場所。
ほとんど電車が行き来しないので、線路には自由に立ち入り可能。
ランタン（天燈）上げを体験できることでも有名なスポット。
前提条件
台北から十份への行き方は何通りかあり、ちょっとした下調べが必要だ。
わたしのオススメは、台北から日本でいうJRのような路線・台北鉄道（台鉄）で「瑞芳」駅まで行き、そこから「平溪線(へいけいせん)」というローカル線に乗り換える行き方。
しかしながら、わたしはblogにおいてエンターテイメント性を重視しているネット芸人。
笑いや感動などの情緒的価値で勝負しているので「お役立ち情報」などの機能的価値はもっと秀でた人に任せることにした。
ということで、もし台北駅から十份駅への行き方が知りたいという方がいたら、こちらの素晴らしいblogをご覧ください！
乗り換え情報から時刻表の調べ方まで詳細に網羅しています。これさえ見ておけば、きっと大丈夫！
さまよってる日本人を助けてカッコよく立ち去る
まずは台鉄に乗るべく、台北駅の台鉄改札へ。
わたしは上記blogをしっかりと読み込んでいたので、時刻表もしっかりとダウンロード済だった。
今回の旅ではあまり日本人に遭遇していないのだけど、台鉄の券売機前でさまよっている2人の青年を見つけた。
まだ社会人になりたてだろうか。言動の端々から初々しさを感じた。
「なんか、みずほみたいな駅だよ！みずほ！」
「・・・なくね？」
たしかに改札方面を向いて左側にある券売機上の画面には「瑞穂」という紛らわしい名前の駅名が表示されているが「瑞芳」はない。
・・・これがblogに書いてあった罠か・・・（はるにゃん心の声）
券売機で切符を買うのをあきらめ、窓口に行こうとしたそのとき、「あっちの方行ってみようぜ！」と青年2人が右端の券売機に移動した。
わたしも一緒に移動したｗ
すると・・・右端の券売機には「瑞芳」の駅名表示がある！！
あらかじめダウンロードしておいた時刻表と照らし合わせ、次に来るのは各駅停車だということをチェック。
ということは、特急料金はいらないし、席指定の必要もない。49元か！
そう思い、お金を取り出した。
そんなとき
「料金全然わかんないよ～(泣)！なんか急行とか特急とか色々あるし！」
「次に来る電車がどれなのかも分からない！時刻表がない！」
と先ほどの青年たちが途方にくれていた。
困った人がいると放っておけない症候群のわたしは、気がつくと2人に話しかけていた。
iphoneの画面を見せ「次に来るのは○○分の各駅停車ですよ。値段は49元。切符はここを押せば買えますよ。」と実際に切符を買いながら実演して見せた。
「ありがとうございます！！」
青年たちにお礼を言われると、「いえいえ、どういたしまして。」とだけ言い、カッコよく立ち去った。
儀式中のため、日本人とは話さない
このようなシチュエーションでは、普段のわたしはたいてい「どこから来たんですか～？東京、大阪、名古屋、それとも札幌？スープカレー美味しいですよね！」みたいな感じのことを口走り、気づいたら観光地まで一緒に行ってたというパターンになるはず。
しかし！！
今回海外ひとり旅をしようと思ったキッカケは、アイデンティティが崩壊したから。
そして、今はアイデンンティティクライシスをうまく乗り越えるための儀式中。
言葉の通じない国でひとり静かに自分の心と対話することに意味がある。
というわけで今回は、そのままアッサリと青年2人の前を立ち去ったわけだ。
その後2人とは電車の車両も一緒になったが、少し離れた席に座った。
「あ、切符のこと教えてくれた人だ！」みたいな声も聞こえたが、そのまま気づかないフリをした。
そう、儀式を完遂させるために。
その後2人は配属先の話や転勤のこと、仕事が大変だというような内容のフレッシュな会話を繰り広げていた。きっとまだ若いのだろう。
静かに心の中で、がんばれとエールを送った。
平溪線は味のある「台湾版江ノ電」
40～50ほど電車に乗り、無事瑞芳駅に到着。
ここから十份へ行ける平溪線へと乗り換える。
平溪線は台湾郊外を走るローカル線で、イメージとしては江ノ電に近い。
実際に江ノ電との国際交流も行っていて、少し前までは「江ノ電の使用済み切符を持っていくと、平溪線1日乗り放題券をもらえる」というようなキャンペーンも行っていた。
電車のデザインも独特で、見ていて飽きない！車内も窓の外の風景も昭和な雰囲気に満ち溢れてて、すっかりわたしは平溪線のとりこに♡
ここからわたしの鉄オタスイッチがONした。
鉄オタを魅了する街「十份」
20～30分ほどで十份駅に到着。
ノスタルジックな街並み、街の中心を走る線路、通りのスレスレを走る電車…
なんだこの最高な光景は！と思い、ひたすら写真を撮りまくった。
この街並みが、風情があってステキ。
電車の本数が少ないので、ふだんは線路の上を自由に歩くことができる。みんなここで記念撮影をしている。
願いを込めてランタンを飛ばす
十份名物は、ランタンに願い事を書いて飛ばす天燈上げ。
両脇にある様々なお店でランタンを売っており、その場で願い事を書き、火をつけて飛ばしている。
ランタンを見るとどれも外国語だったので、日本人はあまりいなそうだ。
十份が若干マニアックなスポットだからかもしれない。
わたしがここへ来た電車以外の理由のひとつが、この天燈上げを行うこと。
いつも一緒に旅をしている、マーケティング講座「グローバルプロフェッショナルズ（以下GP）」同期卒メンバーといるときはよくコーン芸をするけれど、どうせなら今回はランタンを使って芸をしてみようとひらめいた。
コーン芸とは
工事現場などに置いてあるコーンを使い
男性の大事なところに当てたり
頭にかぶるなどしてポーズをとるGP恒例の儀式。
真夜中に銀座の中心でコーン芸を披露すると
30分に2回くらいの頻度で警備員にガチギレされる。
しかし、なぜかベトナムでは好評だった。
世界よ、これが日本だ！！
Twitterのごとく心のつぶやき垂れ流しな「ランタン芸」
さっそく、ランタン芸に取り掛かるべくランタンを購入してみた。
色によって叶う願い事が変わり、一色単一のものから八色もあるものまで様々。
わたしは、どの願いが叶うものかはとりあえず無視して、配色がかわいいものを選んだ。
さっそく筆を手にとり、赤い面から願い事を書き始めた。
まずは一番オーソドックスな健康や結婚のことについて書いたが、スペースが空いてしまったので翌日の天気のことも書いておいた。
次に、ピンクの面。
これまで通りふつーにやってればライフワークの方も充実していくと思われるが、書くことがなくなりそうなので、自己実現っぽいことを書いておいた。
なんか、チョイスした言葉が安易すぎて、胡散臭いビジネスセミナーに参加しがちな情報弱者がTwitterのプロフィールに書くような文言になった。
お次は、黄色い面。
健康、結婚、ライフワークときたので、趣味のことも書こうと思い、音楽のことを記載。
もうすでにアクションの方向性が見えているため、ただのTODOメモになった。
最後に青い面！
もはやもう書くことがないので、みんなの幸せを代わりに願っておいた。
みんないつもありがとう。このblogを読んでくれているすべての人に幸あれ☆
そして、いよいよ天燈上げ本番。
ランタンを飛ばす前に、あのシュールな願い事たち一面一面と線路の上で記念撮影。
他に日本人がおらず、誰も日本語が分からないのをいいことに、やりたい放題だ。
天燈上げが何たるものかを写真におさめたがっている知らない外国人たちに、たくさんMyランタンの写真を撮られた。
みんな日本語が分からないからさも幻想的に見えるだろうが、現実はそんなに甘いものじゃない。
なんか高尚な願い事でも書かれているのだと思い、写真をFacebookにUPしちゃったりして、たまたま日本人がその写真を目にしたときに、ブッと吹き出すのだろう。
飛ばしてみた
そして、ついに…
わたしのシュールな願い事たち（4面分）は、空へと高く高く上がり、大気圏めがけて飛んでいった。
これから燃え尽きて宇宙のチリとなり、お星様になってずっとわたしを見守ってくれていることだろう。
そんなこんなで、「ランタン芸」は無事幕を閉じ、次の目的地である九份へ向かうこととなった。
十份→九份のはしごに失敗したので、通りすがりの台湾人と友達になってきたにつづく
